2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

よき、もの・こと、それが、決して感覚できないとしたら。 どうして、それ・ら、を目指せるのか。 よき、もの・こと、それが、ある/ない。 ない。 としたら。 その主語はどこからやってくるのか。 * まったなしの、ひとつひとつの訪れに対面して、 せめて、…

たとえば、静化、或いは、固化、と、動(化)、または、 事-実確-認、と、行-為遂-行、つくる/うまれる、作品/出来事、結ぼれ/解かれ、機械/破れ目、 が、(まだ/これから)、はがれな かった/く、ように

ここは、この世は言葉によって語れるものの時であり、その古里なのだ。とは言え、心の秘密を打明けてみるがよい。常にもまして事柄が、体験に掛かる事柄が、落ちて行くではないか。事柄を追いやりそれに取って代わるのは、表象を受けつけぬ、行為であるのだ…

それ故にわれわれは身を励まして、一度限りを果たそうとする。これをつましい素手の内に、さらに溢れんばかりの眼の内に、物言わぬ心の内に、保とうとする。一度限りに、成ろうとする。誰にこれを渡すのか。すべてを永遠に留めるのがいかにも望ましいところ…

そうではなくて、この世にあるということは多大のことであり、しかも、この世にあるものはすべて、どうやらわれわれを必要としているが故にだ。この消え行く定めのものが、奇妙にも、われわれに掛かる。もっともはかなく消えて行くこのわれわれに。すべての…

近づく亡失を性急に引き受けて、先取りの境地を幸いとする故ではないのだ。知れぬものをあながちに知ろうとする故でもなく、あるいは心の覚悟の為でもない。心なら月桂樹の内にも残るだろう。 ドゥイノ・エレギー 第九歌(二連)、承前

何故だ。もしも命の残りを月桂樹(ダフネー)のように、ほかの緑よりはいくらか暗く繁り、葉の端々を風の笑みのようにふるわせ、そのようにして過ごすこともなるものなら、何故、人として生きなくてはならないのか、そして運命を避けながら、運命を追い求め…